専門医が解説する自毛植毛 ❘ 成功への道のり

自毛植毛とは

自毛植毛は、患者様自身の後頭部（ドナー部）から毛包を採取し、必要な部分に移植する施術です。一般的に頭部への植毛が多いものの、眉毛や鼠径部などにも応用が可能です。その際は「毛包移植施術」という表現がより正確です。

特に眉毛の植毛に関しては、男性と女性で推奨が異なります。男性の場合はある程度推奨できますが、女性の場合は慎重な検討が必要です。これは、移植した毛髪が通常の髪の毛と同じように成長を続けるため、毎日のお手入れが必要になるためです。たとえて言えば、種は蒔いた通りに育つように、髪の毛として育つ性質は移植後も変わらないのです。

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遺伝性脱毛症と自毛植毛

自毛植毛は、もともと遺伝性脱毛症に悩む方々のために開発された施術です。多くの場合、重度の脱毛には遺伝的な家族歴が関係しています。後頭部のドナー部は、一般的に脱毛が進行しても残りやすい部分であり、そこから採取した毛髪は移植後も長期的な生着が期待できます。ただし、移植後の適切な管理を怠ると、せっかくの施術も期待通りの結果が得られない可能性があります。

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施術方法の選択

施術方法は、切開法と非切開法に大きく分けられます。どちらを選択するかは、患者様の頭皮の状態や毛髪の特徴によって判断します。

東アジアの方の場合、通常は1回の施術で対応することが多いのですが、欧米の方では皮膚の弾力性が良好なため、2〜3回の施術を行うケースもあります。特に韓国人の患者様の場合、平均的に皮膚の弾力性が低めであるため、最初に切開法を行い、その後必要に応じて非切開法を選択するパターンが一般的です。

皮膚の弾力性が高い方の場合、切開・移植がスムーズに行えますが、弾力性が低い方では傷跡が目立ちやすく、痛みも強くなる傾向があります。また、移植した毛髪が脱落するリスクも高まるため、非切開法が適している場合もあります。

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タイミングの重要性

多くの患者様から「もっと早く施術を受ければよかった」という声を聞きます。2〜3年間、脱毛の進行を悩みながら過ごすよりも、早めに施術を受けて快適な生活を送ることをお勧めします。

実際、脱毛に悩む方々の多くは、自身が脱毛症であるかどうか不安に感じています。しかし、脱毛症でない方がそのような悩みを持つことは稀です。何か違和感を感じた時、それが脱毛のサインである可能性は90%と言えるでしょう。

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国内での施術のメリット

近年、トルコでの自毛植毛が注目を集めています。しかし、東アジア人と外国人では頭皮の状態や毛髪の特徴が異なります。また、トルコでは非切開法を中心とした施術が一般的です。

そのため、個々の頭皮や毛髪の状態に応じた適切な施術を受けるには、国内の医療機関での施術をお勧めします。特に、施術後に何らかの問題が生じた場合、海外での経過観察は困難を伴うため、アクセスの良い国内での施術には大きなメリットがあります。

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施術後の管理

当院では、施術後の管理をサポートするため、詳細な説明と写真入りの管理冊子を用意しています。また、施術の経過を時期別に記録した映像もご用意しており、参考資料としてご活用いただけます。

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まとめ

自毛植毛後の2週間は、施術の成功を左右する最も重要な期間です。施術当日からの十分な休息、適切な痛み管理、清潔な管理と物理的刺激の回避が重要です。異常が見られた場合は迷わず医療機関に相談し、美容施術は焦らず段階的に再開することで、より確実な生着と自然な仕上がりを実現できます。生理食塩水による継続的な保湿ケアと、日常生活での継続的な注意を心がけましょう。

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